綾守竜樹とは?

綾守竜樹とはキルタイムコミュニケーション(KTC)で主に活躍されていた官能小説家。
名前の由来は当時流行っていたエヴァンゲリオンの綾波レイが流行っていた際にそこからもじってつけた苗字と、好きな漢字・「竜」と「樹」を使って、「綾守竜樹」(あやがみたつき)。
好きな官能小説家は「鳥山仁」・「巽飛呂彦」・「倉田シンジ」
一般向けでは、「今野緒雪」・「京極夏彦」・「秋山瑞人」・「恩田陸」・「乙一」・「明石散人」・「加納朋子」・「酒見賢一」・「貫井徳郎」
マンガでは「熊倉隆敏」
アニメでは「攻殻機動隊シリーズ」「灰羽連盟」
映画は「アマデウス」・「セブン」・「キューブ」・「羊たちの沈黙」・「パトレイバー1」
官能小説では「サンダークラップスシリーズ」と「ギルティートレインシリーズ」・「学園の檻」が好き。
先生は初期はネットでご活躍されており、話題になったのはHP(秘密の図書館)での2作品、『淫封女伝:神招姫たちの艶闘』と『くノ一淫闘帖』 が有名で、その頃から他の作者を圧倒する描写力と綿密で繊細なキャラの書き方で群を抜く才能を見せる。
特に強気な女キャラ+巨乳という組み合わせがこの頃から得意な先生で、屈服小説・SM小説好きな読者を虜にし、一部に熱狂的なファンを集める。
また海外のサイトに英語で書いた作品などを投稿するなど、精力的に活動していた。
繊細で強い女の書き方と調教で屈服させていく経過・・・そこに丁寧な時代背景(ファンタジー・時代劇・現代など)を合わせて作る官能小説は他の官能小説家・同人漫画家・商業マンガ家に多大な影響を与えた。
その人気さと実力でKTCに応募するが、やや難解な書き方のせいで雑誌の作風には合わないと一度は断れるが・・・編集者との協議や打ち合わせの結果、初期のKTC(前・マイクロマガジン社)を引っ張っていく人気作家になり、二次元ドリームマガジンの「健全な鬼畜青年を育てる」という挑戦的である意味矛盾したスローガンに合った個性的な作品をやや遅筆ながら、連載し、名作を出版していく。
エロスの中に、難解な表現や宗教的な意味を持たせることも多く、連載作家(当時は倉田シンジ・黄支亮・羽沢向一・狩野景・水坂早希・鈴木忍など)よりもやや異端な作風。
特にデビュー作は百姫夜行シリーズ(未完)だが、仏教的な表現も多く難解な部分もあるものの、そのエロさと強い女を屈服させていく書き方は素晴らしく、ネット時代の作品と同様に商業誌でも内容・エロさ、共に頭一つ抜けた作品で読者を魅了した(しかし売上では鈴木忍先生のクリムゾンナイトメアシリーズに負けていたらしい)。
ちなみに百姫夜行シリーズ(1~4巻まで)はネット時代に書いた『淫封女伝:神招姫たちの艶闘』を書き直したもので、巨乳好き・屈服小説ものを好きを興奮させたが未完であり、たまに先生も他の作品のあとがきで、自分は未完で止めている前科があると自虐的に言っていた。
当時から頭の良さと大柄な肉体と繊細な書き方なアンバランスさあり、雑誌のインタビュー(にじ美ちゃんのどっきりびっくりインタビュー)でも他の作者とは違い、マニアックで狭く深い受け答えで、インタビュアーを困惑させる。
後期の人気作「魔斬姫伝シリーズ」は当初は魔斬姫伝ではなく、斬魔姫伝というタイトルだった。
後期はシナリオとエロのバランス、雑誌の連載とのバランスに苦慮しながらも、一年に一冊は小説を出版してくれていた。
あとがきに、病気気味、入院している・・・そのストレスで看護師もの(乳勤病棟)を書いてやる、待ってろ高学歴オッパイどもと、冗談で書いていたが・・・その時点で病状はかなり悪かったと推察される(読者を心配させないようにされていたと推測)。
恐らくだが、後期に書かれた「退魔師たちの乳淫獄 魔斬姫外伝2」は自分が入院し、そのストレスもあって「乳淫獄」と名付けたと推測。
未完の作品も多く、また構想を練っていた作品(御堂レイカ外伝、魔法少女アイ外伝・魔法少女メグ)もあったため、未だに多くのファンに惜しまれている。
2007年4月7日、白血病のため死去。
無菌の病室でも、編集者とは明るく接し、苦しい闘病生活の中でも最後まで作品のことを気にかけていた。
二次元ドリームマガジン2007年8月号 Vol.35では追悼特集が組まれる。
二次元ドリームマガジンVol.100ではドリームマガジンの初期を支え、大きな足跡を残した人物として紹介され、退魔師たちの乳淫獄 魔斬姫外伝2(挿絵付)が掲載される。