(1)
白山三滝に関して。
白山三滝とは、M県O市に存在する観光名所であり、上下二段の男滝と女滝と、さらに山奥に存在する龍滝の3つの総称となっている。
現在では観光名所として名高いが、かつては室町時代に山岳宗教修験道の拠点、霊場・道場として開かれ、宗派を問わず広く信仰を集めた。
その後幕末にその名が広く知れ渡ることとなり、明治時代には多くの観光客が訪れた。
昭和中期には自然公園として認定されたが、その全貌は明らかになっておらず、山麓の温泉街と男滝、女滝以外の山林地帯では未だに天狗や物の怪の類が出るとまで噂されている。
観光百選に選ばれている白山三滝は、水飛沫や森林の空気が作り出すマイナスイオンも多く、夏の清涼感はこの上なし。
秋は紅葉の名所として人気を集めている。
一方で冬も寒さこそ多少厳しいものの、決し過ごしにくい気候ではない。
既設を問わずいつ訪れても楽しめる観光地として名を馳せる一方で、山中には廃墟となった鉱泉宿も取り残されている。
廃墟巡りを趣味とする若年層が宿や温泉の跡地に足を踏み入れたという話も聞かれるが、行方不明となった者もおり、現在では立ち入りが禁じられている。
天狗にさらわれた、化け物に食われたなどの噂もあるが、その殆どは単なる事故として処理されている。
鉱泉宿の先にはもう一つ名勝地と呼ぶに相応しい4つ目の滝があるとも噂されているが、登山道は封鎖されており詳細は不明である。
白山三滝では、毎年滝開きが催される。
道中参進では、天狗を先頭に山伏や滝乙女などの行列が男滝・女滝まで行進する。
「清めの儀」、「滝入りの儀」などが開かれ、滝開きの時期は厳かな雰囲気を楽しもうと多くの観光客が訪れる。
また、滝を見るだけではなく登山道も用意されている。
起伏に富んだコースは健脚であれば楽しむことができ、峠からは絶景を眺むことができる。
ただしルートを外れないように注意すること。
特に龍滝を目的とする場合は目印通りに進む必要がある。
(2)
「本当に、ここにいるのでしょうか……?」
春と夏の境目にて。
御巫澪は観光名所であるM県O市の白山三滝を訪れていた。
穏やかな風に艷のある黒髪をなびかせ、じっとりと湿り気を湛えた甘酸っぱい香りを撒き散らし、巫女服を窮屈そうに押し上げるHカップの乳房を弾ませ、形よく実りを蓄えた安産型の尻を左右にくねらせ……澪は”生半可ではない呪能を持つ男が三滝の奥の奥に潜伏している”、”山の中腹に大きな滝があり、その近くの道場で生活しているらしい”という情報だけを頼りに温泉街を、三滝の裏手にそびえ立つ山道を、既に廃墟と化した鉱泉宿を、ただただ進み続けた。
「流石に歩きづらいですね、こんなところで生活しているとは……本当に修行でもしているつもりなのでしょうか」
類稀なる呪力とは対称的に、巫力の水準はさほど高くない。
それ故に性交を通じて相手の呪能を譲り受け、自らの糧としなければならない。
性交であるからには、自らの女体で男根を受け入れ、吐き出される精液を受け入れ、獣じみた相手の欲求を受け入れなければならない。
だからこそ澪は、意志を持たぬ人形のように身体を許し、快感を見出すこともなく襞と亀頭を擦り合わせ、喘ぎをこぼすこともなく腟内を締め付け、事を終わらせるだけに徹する。
今日だっていつもと同じはず、力を得るために見返りとして身体を捧げるだけ。
幾多もの交わりの果てに愉悦を忘れた澪は、登山道から獣道へと進み、雑草と枯れ枝の中で目印を探しつつ、ただただ坂を登り続けた。
「暑い……でも、きっともう少しのはず」
急な傾斜を登りきった先には、生活の拠点と思しき小屋と道場。
近くに滝でもあるのか、水飛沫の音がはっきりと聞こえてくる。
木々の間を通り抜ける涼しさに澪は目を細めかけるも、本来の目的を思い出せば自ずと表情も引き締まっていく。
「……とりあえず、汗だけでも拭いておきましょうか」
持っていたタオルを額に、頬に、首筋に宛てがい、火照った身体を滝より届けられる風で冷やす。
今回の相手も、きっと麓にいた観光客と似たようなもの。
豊満な乳房や、くびれたウエストから張り出した臀部に卑猥な視線を注ぎ、生え揃った茂みや汗で濡れた黒髪に顔を埋もれさせ、女体に一頻り溺れた後は呆気なく精液を吐き出す。
これは単なる義務、自分が心を動かすようなものではない……”何故か”ざわめく心をたしなめるつもりで、どこか言い訳じみた言葉を自分に言い聞かせた澪は古びた道場へと向かうことにした。
”この程度の山道、何でもありませんでしたよ”と装うために、呼吸を整えるのも、改めて滲み出た甘酸っぱい汗を拭い取るのも忘れずに。
※※※
「失礼致します…………」
板で作られただけの簡素な扉を引けば、その内側に獣を連想させるぎらついた気配が。
古ぼけた外観とは異なる、隅々まで磨かれた板張りの床、掛け軸に囲まれた神棚、そして筋骨隆々という言葉が相応しい男が1人。
彼に違いないと結論を下した澪は、彼に向かって小さく頭を下げた。
「珍しいな、こんなところにまでお客さんとは」
「……一つ、私の我儘を聞いていただけないでしょうか?」
手足の先にまで漲る、圧倒的な呪能の力。
鍛え上げられた肉体との釣り合いも十分な、冷静さ。
縮まる距離に比例して、漂う男臭さ。
だがそれ以上に澪の心を焦がしたのは、他の男にはない野生と神性が入り混じった雰囲気だった。
心どころか、魂さえも鷲掴みにしてくるようなプレッシャー。
下腹部を火照らせる、淡くも甘美な心地。
今までにない出会いを前に緊張を余儀なくされた澪は、唇に残る小さな震えを自覚させられることとなった。
「伯王神招姫を排する巫女の、御巫澪と申します」
「で、その巫女さんが一体何の用だ? 人探しならよそを当たってくれ、道に迷ったんだったら坂を降りれば登山道に合流できるはずだ」
「……わ、私を、抱いていただけないでしょうか?」
性交に慣れた、異性との接触に慣れた、澪らしからぬぎこちなさ。
それを弱みの露呈と解した澪は咄嗟に視線を逸らし、はだけかけていた胸元を整え、手の甲で溢れんばかりの汗を拭う。
対する男は、そんな彼女にじっと視線を送るばかり。
気まずいような雰囲気に身体が飲み込まれていく中で、意を決した澪は手が届く位置まで彼との距離を埋めていった。
「あなたのお名前を、お聞かせ願えますか?」
「…………藤木流だ。しかしあんた、自分が何を言ってるのかわかってるのか?」
「勿論です、こういったまぐわいも初めてではありません」
藤木流と名乗った男が、澪にじっと視線を向ける。
一本一本が太めの黒髪に、人形じみた美貌に、着衣を露骨に押し上げるHカップの乳房に、巫女服からでは判別不能なウエストの括れに、そこからぐぐっと威圧的に張り出した丸い臀部に。
野性的な一方で紳士的な側面を感じさせる、どこか緩やかな眼差しに”怯ませたか”と懸念を抱いた澪は、逞しさを漲らせた胸板から半歩分だけ後ずさった。
「ここまで来るのは大変だったんじゃないのか?」
「なっ、何を……そのようなことはありませんっ」
核心を暴かれたことで、額に、首筋に、脇に、乳房の谷間にじっとりと汗が滲み出る。
眉間に皺を寄せつつ咄嗟に平静を装う澪だったが、伸ばされた右腕に肩をびくっと震わせることとなった。
「いや、疲れた様子だったもんでな。汗を拭っても火照りまでは制御できなかったようだな」
「…………私のことよりも先に、返事をお聞かせくださいませんか?」
溜め息を一つ経由し、乱れかけた心を整える。
開きかけた脚を閉じ、傾きかけた姿勢を整える。
対する流は、あくまで飄々とした様子で澪の一挙一動を見守るのみ。
雰囲気に飲まれてはならない、いつも通りに身体を許せばいいだけ、すぐに終わるはず、そうでなければ困ると、慣れた思考に心を委ねるも、元の冷静さを取り戻すまでには少々の時間を費やしてしまった。
「そいつは別に構わないが、本気なのか?」
「はい、あなたの金剛様を、私の胎蔵に収めていただければ……それだけで全てが終わります」
「つまりセックスしてくれってことなんだよな、中々古臭い言い回しをしてるようだが」
「…………」
年若い異性に配慮をしてもなお、生々しくも直接的な表現。
澪の脳内には否応なく男性器の、雄々しく張り詰めた屹立が鮮明に浮かび、下腹の辺りが熱っぽく疼く。
微かな変化を前に、これまでとは異なる”何か”を前に、しかし言語化できない違和感を前に、澪はちらりと流の股間に目線を向けた。
意識と意識の空白が作り出す、微かな陥穽の間に。
「勿論、嫌というのであれば構いません。別の相手を探すだけですので」
「まあ待てって、こんなチャンス滅多にあるもんじゃないんだ。やるからには楽しませてもらうからな」
交渉は成立した。
「むさ苦しいかもしれないけど、我慢しろよ」と彼なりの思いやりを見せてくれた流の広い背中を追って、澪は道場を後にした。
(3)
六畳ほどの和室には、敷き直された布団が一つ。
随分と使い込まれているようで、近付けた顔にはむせ返るような男臭さが。
今までの男性とは著しくかけ離れた獣さながらの濃厚さを前に、澪は何度もごくりと喉を鳴らしてしまった。
「やっぱり洗濯しといた方がよかったか」
「いえ、構いません……では、始めましょうか」
「ムードも何もあったもんじゃないな」
体臭が、フェロモンが染み付いたシーツの上に正座し、押し倒してくれ、跨ってくれとばかりに流を見上げつつ袴の帯を緩めていく。
生娘のような”おぼこさ”と、娼婦のような”艷やかさ”を同居させた肉感的な身体を気に入ってくれたのか、彼は小さく頷きを返すと澪の細くなだらかな両肩に大きな掌を置いてくれた。
「力が、っ、強すぎるような……あうっ」
「悪いな、そんなデカ乳見せつけられて我慢できるとでも思っていたのか?」
「……胸のことは、どうでもいいはずです、っ、う」
鍛錬の果てに、凶器と紛うほどに固く締まった10本の指。
それが肩、二の腕、脇と巫女服越しの皮膚を苛み、肋から臍へと滑り落ちる。
かと思えば今度は流の両掌が澪の両手甲へと被せられ、起伏すら感じさせないほどに滑らかさを極めた細指を一本一本弄り始める。
もどかしい刺激は色白の絹肌を粟立たせ、着衣の内側に汗の熱気を籠もらせ、皮膚の奥にまで浸透した蒸し暑さは下腹部を容赦なく疼かせる。
羽箒か何かで弄ばれるような錯覚に陥った澪は、反射的に逞しい胸板を押し返してしまった。
「そうやって、私を馬鹿にするつもりですか……っ、くすぐったいだけです」
「まあそう言うなって、最初くらいは焦らしておかないとな」
”焦らす”。
この単語に上下関係さえも決められたような気がした澪は顔を顰めるも、流は臍の辺りをくるくるっとなぞっては腰骨、骨盤の近くと指を這わせ、いよいよとばかりに袴越しの太ももを撫で弄る。
筋肉のしなやかさと脂肪のまろやかさを持ち合わせた美脚を這い回る指先は、少しだけひんやりとした外側の肉をソフトに揉みしだいたかと思えば、柔らかくも引き締まったそれを凹ませるのと並行して内側の合わせ目へと狙いを定める。
外半分と比べるとほんの少しだけ弛みを、女性らしさを、ふにふにの滑らかさを湛えた部分に指先でバイブレーションを送り注いだかと思えば、指腹に肉を引っ掛けて細やかに揺さぶりつつ爪で優しく引っ掻く。
触れるか触れないかのフェザータッチに悩まされた澪は、床が軋むのもお構い無しで豊満な臀部をくねらせてしまった。
「何だ、自分から申し出ておいて……違うか、ここまで感じやすいからこそ、俺を求めたのか?」
「ち、違いますっ、これには……ぁ、あっ、んふあ、ああっ」
嘲りを含んだ声に怒りを覚え、顔を覗き込んでくる流を睨み返す。
もっとも当の本人はどこ吹く風とばかりに袴の上から太ももを弄り、膝をくすぐり、ふくらはぎを揉み解し、股関節や鼠蹊部へと指先を歩かせてと下半身全体への愛撫に徹するのみ。
あくまで自分が上に立とうとしている、女の身体を使って支配的欲求を満足させたいだけ……彼の行動をそう結論付けた澪は、肩を竦ませると乳房へと迫る両手指を振り払った。
「いい加減にしてもらえますか? こんなもの、むず痒いだけです……何か勘違いしていらっしゃるようですが、私はあくまでまぐわいをしていただければ」
「わかってる、わかってるって」
「わかっていませんっ! こうやって、身体を弄られても気持ち悪いだけです」
「……そうか? その割には顔も赤くなっているようだが」
指摘か、単なる揺さぶりか。
鏡など存在しない室内では、顔色などわかるはずもなかった。
だが流の指先に触れられた部分は微かに火照りを滲ませており、太ももや臍の辺りには淡い痺れが燻ろうとしていた。
吐息も心なしか熱を帯びており、口内は多めの唾液で満たされる始末。
それでも澪は”こんな人なんかに”と小さく首を振ると、「早く終わらせてください」と伸し掛かってくる流の身体を押し返した。
「……すると、弱いのはこっちか」
「んひううっ! そ、そうです、後はそこを濡らして……あなたの金剛様を」
「チンポのことか?」
「っ……」
デリカシーに乏しい発言に険しい視線を送るも、ここで指先が白衣を少しずつはだけさせる。
節くれ立った固めの指先が敏感な部分を直接弄り、臍、鼠蹊部、太もも、茂みの真上とあちこちを這い回る。
その度に澪は腰を泳がせ、傍らで丸まっていた毛布の端を握り締め、頬の内側を噛み、汗に湿りかけた黒髪をなびかせてと、愉悦を仕草で誤魔化そうと試みた。
もっともそんないじらしさが流の劣情を焦がしたのか、安産型の尻肉を支えるためにむちっっと肉感を与えられた太ももをぐにぐにっと揉み捏ねられ、下腹部をフェザータッチで弄られ、尻の谷間を中指で浅く穿られてと不本意な接触はエスカレートとの一途を辿る。
さらに予想外の愉悦は触れられる筈もない子宮の奥をとろりと煮込み、溢れ出た汁気が腟内を満たし、膣口を満たしてと性行為のための準備を済ませていく。
当然とばかりにクリトリスも立ち上がり、熱気と湿り気を露呈させた吐息の果てには甘く痺れた女体と女性器。
無言の誘惑と取られても仕方ない変化を前にした流は、陰毛を弄ぶように指を歩かせ、土手の肉を優しく摘み上げ、澪がびくんっと身体を跳ね暴れさせたのを合図として陰裂に指先を没入させた。
「いい匂いがしてくると思ったら、もう濡らしてるのか」
「ち、違いますっ、あ、あはう……っ」
「感じやすいのか、辛抱強いのかよくわからんが……これだけ蕩けていたら挿れても大丈夫そうだな」
立ち上がったクリトリスを親指の腹が撫で抜けたところで、膣口を撹拌していた指先が引き抜かれていく、
ぬぷんっ、ぐちゅんっとおねだりさながらの水音に頬が、後頭部が、額が熱を撒き散らすも、”ようやく終わる”と安堵した澪は小さくため息をこぼす。
だが互いの視線がぶつかった瞬間に流は唇の端を歪ませ、クリトリスの根元へと爪の先を宛てがった。
「っひ、あう……んんっ、う……っ、話が、あぁっ、違う……!」
「そうか? こっちも触って欲しそうに見えたんだけどな」
「ひ、あっ、あはあっ、あ、あっ、んは、ああっ、ああぁ……っ」
最初に、天辺の尖った部分だけをかりかりっと引っ掻かれる。
次に、流の人差し指と中指がくるくるっと外向きの渦を描く。
次に、互い違いに上下を始めた指腹が小さな突起を捏ね繰り回していく。
次に、少しだけ皮を被った根元を優しく扱き、滲み出た愛液をクリトリス全体に塗り伸ばす。
1つ、2つ、3つと重なる愛撫に比例して、澪の背筋は痙攣とともにびくっ、びくっと反り返ろうとしていた。
「あっ、っう……こんな焦らすような、あっ、っふ……こ、このままでは、果て……て」
「イクってことか? 別に感じたっていいんじゃないのか? そんなに我慢しなくてもよ」
「それは、っ、あっ……ひ、いいいっ、っく、う、うううっ」
濃い黒を湛える茂みさえも濡らす愉悦は襞の凹凸、その端々にまで浸透を深めていく。
触れられてもいない陰裂は”架空の異物”を咥え込むようにきゅっ、ぎゅうっと絞りを激化させ、粘膜同士の摩擦で内側はぐちゅぐちゅっとぬめりを強める。
もっとも澪の膣内は、ただ金剛を受け入れるためだけの鞘であり……快感には不慣れそのもの。
故にあからさまな蠢動に対しても、疼きよりむず痒さが先行してしまい、当の本人は不安げに指先の行方を追うばかり。
それを不審に思ったか、流は「マグロってわけじゃないだろ?」、「こっちはしっかり感じてくれるじゃないか」と揶揄の言葉をぶつける有様。
自分の優越を確信しているとしか思えない言動に澪は唇を噛んでは頬を引き攣らせるも、ここで彼の左手がクリトリスの真ん中辺りをぴんっと弾いて転がしてきた。
「…………っあ、ああああああああっ!!」
「声は好きなだけ出してくれても構わないぞ、どうせ誰にも聞こえないんだからな」
神経の内側を膨張させるような青白い電流が、痺れと痛みとぞわついた心地よさを手足の先にまで駆け巡る。
細胞の一つ一つにも”この男に負けてしまえ”、”早く気をやってしまえ”とノイズじみた命令が下るが、澪は歯を食い縛って屈辱的な申し出を退ける。
対する流は巨根を目の前に突き付けると、太い指先でクリトリスを縦に横に薙ぎ倒しながら
切っ先を膣口へと押し当てた。
新たに滲み出た薄白い液体を、膣口の窪みにや襞の合間合間へ染み渡らせるのも忘れずに。
「吸い付きは申し分なし、締め付けも極上、濡れ具合もまずまず……こいつはもう、挿れろってことでいいんだよな?」
「っ、くあ、うぅ…………さっきから言っているじゃないですか、あなたの金剛様を、私の胎蔵に、っ、は、あ、ああぁっ」
「勿体ぶった言い回しだな……まあ、俺はどっちでも構わないけどな」
嬌声の隙を縫う形で、流が澪の豊満女体を布団へと押し倒す。
そしてそのまま腰を掴まれたかと思うと、赤黒く巨大な鈴を彷彿とさせる亀頭がぬるぬるの膣壁を掻き分けながら穴の内側へと潜り込んできた。
些細な抜き差しにもかかわらず、高く張ったエラはりゅっ、ぐりゅぅっと粘膜そのものを刮げ落としかねないほどの密着感をもたらし、重めの体躯はずしんっ、ずしんっと下腹部に振動をもたらす。
ほんの一突きで脳内にまで快感が波及しかねない衝撃に襲われる一方で、クリトリスを責められた時のような鋭い気持ちよさは皆無。
もどかしくも焦れったい圧迫感の中で、澪は小さく腰をくねらせることとなった。
「これは、っ……自分でせがむだけのことはあるな、ぴったりと縋り付いてきやがる」
「んんっ、あっ、はあ、あっ、ふ、うっ、んはああっ」
「……だがあまり慣れていないのか、少し強張りが残ってるな」
入り組んだ襞の一筋一筋を、凹凸の合間に点在するイボめいたざらつきを、潜るほどにうねりを描いては狭まる穴全体を、容赦なく擦り上げるカリ首。
押して、引いて、押して、押してとどこか不規則なリズムを奏でる逞しい腰使い。
愛液と我慢汁を挟んで、早くも馴染み始めた互いの粘膜。
そして、突き上げのペースとは異なるタイミングで摘んで捻られるクリトリス。
性感帯に集まる愉悦を自覚させられた澪は、早く終わらせて欲しいとばかりに安産型の尻をくねらせた。
「初めてってわけじゃなさそうだが、こいつは……」
「おしゃべりはそこまでにしてください、意識が……乱れてしまいます」
「やっぱり、こっちが気持ちいいんじゃないのか?」
「くっ……あなたもしつこいですね、っ、あ、あぁっ、いいから、まぐわいに集中してください」
微かな乱れを帯びた声と声の空白、そこを埋めようと乳房へと迫る指先。
海外製のブラと白衣に守られたHカップの乳房は、蓄えた精を放出するための器官でしかない。
万が一乳首に触れられようものなら、力の散逸は免れない。
だからこそ澪は両腕で乳房を庇ったまま荒々しくも巧みなピストン運動に耐えるも、視線がずれれば、背筋を反り返らせれば、指先が薄汚れたシーツに溺れれば、隙だらけとばかりに流の両掌が乳房へと迫る。
それを振り払い、睨み返してとサインを送るが、反撃のつもりか愛液に蕩けきったクリトリスを扱かれれば身体がびくっと跳ね、瞼裏が真っ白に染め上げられる。
粘膜同士の摩擦ではさほどの快感を得られなかったのが、唯一の救いだった。
「あっ、っ、んっ、んんっ、は、ああっ、あ、ああっ!」
「いい声で泣くようになってきたじゃないか、そんなに気持ちいいのか?」
「……こ、これはあくまで儀式でしかありません、っ、ううっ、必要があるから、ぁっ」
唾液を溢れさせた唇で弁解の言葉を紡ぐものの、薄く水膜を乗せた瞳の果てには父性を感じさせる笑みが。
しかし白く濁ったぬるぬるの汁気で満たされた襞を引っ剥がす抽送の合間には、クリトリスに爪を立てて捏ね回す仕草。
痛気持ちよさの蓄積に陰核での絶頂を察知した澪は、腕の間から乳房がぐにゅっとはみ出るのも承知で自分自身を強く抱擁する。
「悪いな、あんまり気持ちよくさせてやれなくて……っ、思っていた以上に我慢が、う、ううっ……!」
「っ、あ、っ、だめ、それは、果て、あ、あっ、果てて、しまいますっ!!」
雑巾絞りさながらの収縮とともに亀頭が少しだけ捻じ曲げられ、エラの裏側と太めの襞が密着を遂げる。
すると流は呻きを漏らすと腰を小刻みにびくっと震わせ、そのまま膣内に精液を吐き出してしまった。
「は、ああ、あぅ、果てる、っ、果て…………あは、ぁっ」
だがここで太い指先がぬめぬめの突起を揺さぶると、淡い振動とともに澪もオーガズムを迎えることとなった。
陰核脚を通じて膣内全体に広がる愉悦の稲妻に、バイブレーションを余儀なくされた細胞は甘切なさを撒き散らしつつ手足の先や脳内、子宮口へと逆流を始める。
同時に結合部より垂れ落ちる精液と、襞を掻き出すカリ首。
余韻に新たな快感が注ぎ足される中で、澪は近くに投げ出された枕を強く抱き締めた。
(4)流との会話
「どうだった? あまり気持ちよさそうには見えなかったが」
「…………んっ、あっ、うう……い、いえ、そのようなことは」
幾度となく繰り返してきた、単なる儀式。
だが今回は著しい量の力を蓄えることに成功した。
性感とは異なる火照りが臍の辺りに集まるのを、一点に集まった光の塊が神経を伝って全身に浸透するのを、力を込めた勾玉の凄まじい震えを自覚すれば、澪は感謝の意志とともに流に頭を下げた。
「でも何でそっちは触らせてくれなかったんだ? 随分とデカくて張りがあって……思う存分揉みしだけると思ったんだが」
「っ……! そんなこと、お話する必要はないと思いますが」
「まあ、オマンコの具合は中々だったからな。だが次があったら絶対に味わわせてもらうからな」
「……………………あなたは、ここで一体何を?」
核心へと迫る話題を切り替えるために、質問に質問を返す。
すると流は両目を見開き、窓の外へと視線を逸らしてしまった。
「修行だ、先生に色々なことを教えてもらっている」
「だから、山岳宗教修験者として、ずっとここにいるということなんでしょうか?」
「……いや、月に何度か里には降りる。世捨て人になったつもりはないからな……まあ修験者ってのは当たってるが」
どこか、寂しそうに呟く流。
やはり普段は孤独な生活をしているのか、里で何をしているのか、どんなボランティアをしているのか、”先生”とはどのような関係なのか、三滝の景色はどうだったのか、温泉には入ったのか、などあれこれと話してくれた。
しかし落ち着いたはずの意識を強烈に惹き寄せるのは、分厚い胸板や太い腕の奥に秘められた圧倒的な力。
姉である涼皇と同レベルの潜在能力を前に、殺気ともまた違う威圧感を前に、澪は未だに震えを残した勾玉を握り締めてしまった。
「今から山を降りるってなると、途中で夜になるかもな。今日は泊まっていくんだ、いいな」
「え、それは有り難いのですが……」
「心配するなって、別に寝込みを襲ったりはしない。別の部屋を用意する」
「……………………」
「ただこの辺りは迷いやすい、お前だってそれは十分理解していると思うが」
「そう、ですね。わかりました、お言葉に甘えさせていただきます」
確かにこの男であれば、不埒な行動に及ぶことはないのかもしれない。
一度の交わりを経由して奇妙な信頼感を得た澪は、その申し出を受けることにした。
※※※
翌朝、日の出と同時に目を覚ました澪は山道を少しだけ降り、行衣姿で滝に打たれる。
肩に、背中に、腕に当たる水の重みと冷たさは精神を統一させ、体内に気力を漲らせてくれた。
もっとも、深まる集中に反比例して、頭をもたげるのは昨日の”まぐわい”。
異物を激しく締め上げる膣内を荒々しく蹂躙するペニス、雄々しさに満たされた抽送とは対称的にクリトリスを摘んで薙ぎ伏せる細やかな指使い。
そして、むっちりと肉感を乗せた女体を無遠慮に組み敷く筋肉の塊に、室内にさえもこびり付いた獣臭混じりの男性フェロモン。
鋭い冷たさに、轟音に神経が研ぎ澄まされていく……修行の中で心地よい厳しさに自らを委ねる澪だったが、思考と思考の間隙を的確に貫くのは陰核脚を通じて子宮を満たす甘美な喪失感。
心に燻る矛盾を追い払おうと降り注ぐ水に自らの頭を委ねるも、乳房に貼り付く行衣は澪の意識をどこまでも掻き乱し続けた。
「っ……どうして、今日は……やはり、一度に多くの呪力を取り込みすぎてしまったのでしょうか」
濡れた布に擦られたクリトリスがずきんっ、ずきんっと織りなす疼きに耐えること30分。
終わってみれば、そこにあったのは確かな充実感だった。
幸いにも流れ落ちる水と精神を重ね合わせることに成功し、澪は冷静さを取り戻すことができた。
「…………次は、蓄えた力を巡らせなければなりませんね」
巫女服へと着替え、道場に引き返した澪は神楽歌と口ずさみつつ、神棚に向かって舞を披露する。
時の流れを経て、儀式としての優美な形式ばかりが重んじられた舞ではあったが、1つ、2つ3つと踊りを重ねるにつれて、すぐ近くに別次元の存在が佇んでいるような、誰かに見られているような錯覚が脳裏をよぎる。
「これは、あの時と同じ……」
生まれて初めて、神を間近に感じたのは自分が”女”になった日。
その時は両目に、耳に、声のような光のような何かが入り込んできた。
並行して頭の中に様々な情報が駆け巡り、最後に気を失った。
そして今日も、目の前にいる誰かと自分の魂が一つに溶け合うような感覚に陥ろうとしていた。
「っ、あ……あっ、これです、やはり……う、あ、あああっ」
オーガズムにも似た、恍惚感が光の束と化して背筋を駆け抜け、子宮の奥で小さく爆ぜる。
だが扉の近くに流の気配を感じると、「うまいもんじゃないか」と褒められると、その感覚はどこかへと消え失せてしまった。
(5)
あの一夜から2ヶ月後に、強敵との戦いを終えた澪は廃墟を抜け、登山道を進み、再度山奥の道場を訪れた。
激戦の果てに失われた力を蓄え直すために。
幸運なことに流も発育済みの豊満かつ引き締まった身体を気に入ってくれたのだろう、何も言わずに迎え入れ、この前よりもきれいになった布団の上で荒々しくも繊細な腰使いを披露してくれた。
もっとも、クリトリスでの絶頂により意識がぼやけた隙に、胸に手を出そうとしたことがどうしても許されなかった。
「絶対に触るなって言ったのに……なぜ、約束を守ってくれないんでしょうか」
そして、2度目の訪問からさらに1ヶ月。
滝までのルートもほぼ把握した澪は、さほどの時間を要することもなく古びた道場へと辿り着く。
だが扉を開けるべき指先には小さな強張りが。
「また、この胸に手を出してくるのでしょうか……まぐわいの中に乱れが生じれば、折角の力も…………」
いつものようにクリトリスを責められるだけなら、平静を保ちつつ呪力を得ることができる。
しかし不意打ちでこの大きな胸を揉みしだかれれば、性感に立ち上がった乳首をこねくり回されれば、微かに黄色を帯びた桃色の突起を口に含まれれば、ここまでの道のりも徒労に貶められかねない。
故に、上半身だけは決して無防備にしてはならない、頑丈な特注のブラで隠し続けなければならない。
思考が深まる度に、ずきずきっと下腹部や鼠蹊部の辺りに広がる微かな疼痛を振り切るつもりで、澪は今にも朽ち果てそうな扉を開いて流の部屋へと足を踏み入れた。
「……外で、何を考えていたんだ?」
「あなたには関係ありません」
「引き返すって選択肢もあったはずだ。男は俺だけじゃない」
「っ……そ、それは」
ちゃぶ台に煎餅布団、日に焼けた畳に、破れた障子。
そして、掃除を行き届かせてもなお残る、獣臭さと精液の青臭さ。
逞しくも精を漲らせた男だけが持つフェロモンを前にした澪は、流に腕を軽く引っ張られても、胸に当たらないように括れた腰を抱き寄せられても、袴越しに尻の谷間をなぞり上げられても、ただ沈黙を返し続けた。
「それにだ、そもそもここまで胸だけを拒む理由も気になるんだけどな」
「…………気持ち悪いからです、こんなもの脂肪の塊に過ぎません」
相手の言い分を退けるためだけの建前。
だが流の信用を得るまでには至らなかったか、目の前には唇の端だけを持ち上げる笑みが。
「わかった、じゃあさっさと始めるとするか」
「………………」
この前と同じく袴を脱ぎ捨て、尻以外はすっきりと引き締まった下腹部と黒艶を散らす茂みを曝け出し、この前と同じく安っぽい布団に仰向けで寝転がり、この前と同じく執拗な愛撫に晒される。
最初に臍の辺りをくるくるっとなぞられ、鼠蹊部や股関節を弄られ、強張りかけた太ももの筋肉を丹念に揉み解され、無意識の内に漏れた甘切ない溜め息を合図として、指が固めの陰毛へと絡み付く。
「もう濡れてるのか、今日は随分と準備がいいんだな」
「早く、終わらせたいだけです、っ……あ、あう、っ」
曲がっていたはずの膝は土手肉を掃きなぞる指に応じてぴんっと伸ばされ、愛液を微かに滲ませた襞同士の摩擦を促す。
川の流れる音に紛れて、くちっ、くちゅっと粘着質な水音が鼓膜を遠慮がちに震わせれば、漣めいた穏やかな快感が波紋さながらに膣口へと広がり、接触前のクリトリスをじわぁっと疼かせた。
「わかりやすいな、しかしこの前とは違うような……」
「ん、あ、あっ、何だっていいじゃないですか、ぁ」
白衣の奥で、ブラの奥で蒸れた乳房が焦れったさを塗りたくられる。
痒みとも、痛みとも、くすぐったさとも捉えられる違和感を前に澪は腰をくねらせるが、床が軋んだところで太い指がぬるぬるでほかほかの膣口へと狙いを定める。
「まだ青さが残っているようだが、これはこれで」
「ひっ、うっ、あ、っ、ああっ……んは、ああっ、あ、あっ」
「こっちでしかイッたことがないんだったよな? もう少し蕩かしてみるとするか」
人差し指でクリトリスを弾いて転がしたところで、とろみを極めた穴にぬぷんっと親指を捩じ挿れる。
微かな前後運動を経由して襞を一枚ずつ捲り剥がしたかと思えば、交互に繰り出される時計回りと反時計回りで粘膜と皮膚の摩擦を促し、とんっとんっと軽く押し叩くような動きを閉じた入口へとぶつけていく。
不規則な間隔で訪れる快感電流は背骨を伝って後頭部や顎にこそばゆさを塗し、脳内をざわめかせ、未だ手つかずのアナルに緊張を走らせる。
制御不可能へと陥る快感に身体を暴れさせた澪は少しだけお尻を浮かばせ、芯を孕んだクリトリスを流へと差し出してしまった。
「あっ、んはあっ、ああっ、あひ……っ、こっち、こっちも、っ」
「そんなにイキたいのか? だがオマンコもしっかりと育ててやらないとな」
「だめぅ、っ、私は、まぐわいを、していただければ、あっ、ああっ、あああんっ!!」
嬌声の合間を縫う形で、指先が奏でるリズムに変化が。
窪んだ膣口の表面を浅く掻き混ぜては、触れるぎりぎりの強さでクリトリスを爪の先で擦擦り倒し、たっぷりの愛液とともに綻んだ膣内にくの字に曲がった指先を潜らせては、襞を伸ばす要領でくちっくちっと翻弄する。
一方で吐息の熱さえ感じられるほどに流の顔が近づき、頬に、首筋に、顎に、唇と皮膚の境界線に口づけを浴びせられる。
距離の近さを自覚させられた澪は腰を捩らせて、背筋を反り返らせてと無言の抵抗を返すが……ここで指が膣壁のざらつきをざりっと刮げてきた。
「っは、あっ、あああああんっ!」
「おっと、少し具合が良くなってきたな」
「ち、違う……あっ、ああっ、はあ、あっ、ひううっ、んんっ、あ、あっ、はああ、ああぁ……っ!」
ぬるぬるに蕩けきった、軟体動物やゼラチン質控えめのゼリーを連想させる粘膜層。
その内側にアクセントとして配置された淡い突起をぐりぐりっと指圧されれば、短く切られた爪だけでかりかりかりっと勢いを残した押し引きを与えられれば、持ち上げられた腰は高圧電流でも食らったように痙攣し、”架空のペニス”を求めんばかりに膣内は蠢動を激化させた。
脳細胞の一つ一つに、煮え滾るような熱を塗りたくるのも忘れずに。
「っは、あっ、果て……っ、んっ、ああっ、胎蔵が、あっ、ああっ」
「その古臭い言い回しは何とかならんのかな……好きにすればいいとは言ったが」
閾値を超えた麻痺は感覚を失わせるも、光の束じみた愉悦が喪失感を塗り潰す。
自ずと膣内は指を強烈に咥え込み、粘度と量を増した愛液が彼の掌どころか手首さえも汚し、接近した唇を自発的に啄んでしまう。
あくまで儀式でしかない、呪力を得るための性行為でしかない、気持ちよくなってしまえば得たはずの力を散逸させかねないと理性は快感に溺れる女体へと警告を下すが、子宮はペニスを求めるあまりずずっ、ずずっと下り始める始末。
そして、コントロールなどできるはずもない衝撃に屈した澪は……膣内でのオーガズムを迎えることとなった。
「っはあ、っ、あ、あ、はああああっ、果てる、果て…………っ!!!」
夥しい量の汁気がぶしゃあっと飛沫を飛ばし、仄かに黒ずんだシーツへと散らされる。
果ての実感に耐えかねた澪は叫び、汗濡れた黒髪を振り乱し、覆い被さろうとする流へとしがみついてしまった。
「ああっ、ああっ、あは、あっ、あ、あっ、ああぁ……っ!」
圧倒的優位に立った雄に見下ろされ、後戯とばかりに吸い付きを強めた腟内を掻き回され、摘んだ襞をソフトに毟られては扱かれる。
薄れかけた気持ちよさは甦り、子宮内部へと蓄積し、肛門や奥の括約筋にまでびりびりっと痛気持ちよさを浴びせかける。
脳内さえも直に揺さぶられる中で澪はその場に崩れ落ちるが、ここで流の両手が白衣をはだけさせ、ミニマイザーブラに守られた乳房へと添えられた。
「…………んぅ? だ、だめっ、だめですっ、そっちは……あっ、金剛様で、もっと、っ、あっ、ううううっ」
「勿論、後でチンポも挿れさせてもらう。だがな、そろそろいいんじゃないのか?」
だめ、と言いたかった。
身体を起こし、その場を後にしたかった。
平手打ちの一発でも、浴びせてやりたかった。
しかし指の一本さえも動かせない状況にて抵抗が許されるわけもなく、流の両手はブラを引っ剥がし、ついに巨大な乳房を露呈させることとなった。
「くっ………………ううっ!」
「そこまで嫌がらなくてもいいと思うんだがな…………それにしても、まさかここまで育っているとはな。随分と押さえ付けて……苦しかったんじゃないのか?」
「黙りなさい、っ、こんな、こんな辱めを……」
輪郭を歪ませるほどに激しく震え、波打つ乳房。
そのボリュームは子供どころか大人の頭に匹敵するほどだが垂れとは無縁、つんっと高く張った膨らみは完熟の西瓜じみた丸みを誇示していた。
一方で鴇色の突起はやや太めで、その周囲を彩る乳暈も十分な存在感を発揮していた。
そんな極上の肉塊に向けられるは、粘っこくも鋭さを帯びた眼差し。
澪は咄嗟に腕を持ち上げて自らの身体を抱き締めようとするも、その寸前に両手が間へと入り込み……ぐにゅんっとHカップの膨らみを鷲掴みにしてしまった。
「っは、ああああ、あっ……! だめ、っ、やめ……てぇ」
「お、こいつは……柔らかいのにもっちりとコシがあって、指を受け入れてくれるのに押し返してきて……デカチチのくせに弾力も張りも申し分ない。予想以上だな」
流は唇の端を歪ませつつ、ぎゅっ、ぐにゅっと乳房を揉みしだいていく。
余程気持ちいいのか、指先は微かに震えを残していた。
「はあ、ぁっ、んはあっ、あ、あっ、あん……っ」
「感度も良好、これは鍛えればモノになるかもしれないな。オマンコとは比べ物にならない、何でこいつを隠し続けたのか理解に苦しむな」
「そんなのは、っ、私の……う、っ、ああっ、あはあ、あああっ」
上ずりを余儀なくされた言葉が途切れたところで、掌どころか手の甲さえも分厚い乳房に沈み始めた。
接触回数に比例して乳輪の近くがじんじんっと痺れ、互いの汗越しに熱が広がり、圧迫感とともにもどかしさも強まっていく。
一方で固く大きな両掌は、脇との境界線から乳房の肉を掻き集め、胸の付け根を構成する微かな窪みをつつーっと指でなぞり倒し、ずっしりと伸し掛かってくる重みを跳ね除けるようにぺちんっと表面だけを叩き、寄せた両胸の頂点に親指を根元まで埋もれさせ、最後に拉げた乳肉をぐにぐにぐにっと満遍なく揉みしだく。
お互い無言のまま、2分、3分、5分と時間だけが費やされる中で……澪はただただ流に豊満乳を捧げることとなった。
「いいのか? 嫌がらなくても」
「嫌に決まってるじゃないですか、っ、あうっ、少し出方を窺っていただけですっ、あ、う、うぅっ」
無意味な反論。
それでも澪はぼーっと蕩け始めた脳内に叱咤を浴びせ、浮かばせた両手で彼の腕を掴む。
勿論力では敵わず、乳輪の近くへと達した親指と人差し指を退けることさえできなかったが。
「はあぅ、っ、あ、あっ、あはあ、あっ、だめ、だめ、なのに、こ、んなっ……!」
「どうしても、嫌がってるようには見えないんだがな」
両手が乳房から滑り落ちたところで、乳肌と乳輪の境界線を時計回りと反時計回りでなぞり尽くされる。
両腕が布団に沈んだところで、爪でかりかりっと乳輪の外側を引っ掻かれる。
流の頭頂部から天井へと視線を移したところで、摘まれた乳輪を軽く持ち上げられる。
愛撫に連動して背筋が反り返ったところで、乳首の根元へと指腹が重ねられる。
頬の内側を噛んで愉悦を誤魔化したところで、触れるか触れないかのフェザータッチを立ち上がった突起の下半分に施される。
焦れったい刺激に腰をくねらせるも、かと思えば今度は指腹に乳首を強く扱かれ、先端の頂点を爪の先で弾いて転がされ、掬い上げた下乳をたぷんたぷんっと震わされ、互い違いに動く指先で大ぶりの突起全体を揉み解される。
そして脳内に光の塊を見出すのと並行して、また生ぬるい接触が始まる。
直前で消えた”果て”に悔しさを募らせた澪は、思考に先んじて流の右腕に痙攣する手指を絡ませてしまった。
「もっと触ってほしいのか? まぐわいとは関係ないと思うんだけどな」
「わかって、います、っ、は、ああぁっ」
わかってなどいなかった。
両の乳首は天井を目指すようにそそり立ち、巻き添えの形で乳輪もふっくらと丸みを帯びようとしていた。
追い打ちで乳房も敏感さを増しており、分厚く蓄えられた脂肪の奥ではずきっ、ずきっとむず痒さ混じりの疼痛が芽生える有様。
それでもと澪は首を振り、眉間に皺を寄せて流を睨み上げるが、当の本人は広げきった大きな掌でHカップの膨らみを捏ね回すばかりだった。
「あ、あっ、んはあああっ、あ、ひいいっ、あううっ、うあ、ああっ……!」
「気持ちいいんだったら、無理に我慢するなって」
「…………嫌な、だけっ、あ、あっ、うぅ、っく、あ、あっ、あふううっ」
拒絶が災いしたか、両手が乳房の頂点へと沈む。
平べったく潰された肉塊は、ぐにゅんっと形を崩された内部の組織は、指と指の間にきつく挟まれた乳首はそれぞれの愉悦を生み出し、先程まで愛されていた膣内にじわぁっと新たなとろみを滲ませる。
絶頂のスイッチであるクリトリスも流の身体に擦り付けられる中でそそり立ち、幾つもの快感が皮膚を浸透し、器官を滅茶苦茶に蕩かしていく。
もっとも澪が口を大きく開け、濁った嬌声を飛ばすよりも先に両手は実りも豊かな肉塊から撤退し、男臭さを存分に撒き散らしていた上半身も離れていってしまった。
「あう、ぅ…………」
「おっと、まだ終わりじゃないぞ。この金剛様とやらが欲しいんだろ?」
「わかって、いますっ、でも、あう、ぅっ、くううっ……お願い、です、もう、もう……これ以上は」
慈悲を求める声もお構い無しとばかりに、澪は尻を突き出す格好にさせられる。
次いで重たく筋肉質な身体が背中へと覆い被さり、乳房を揉み捏ねながら切っ先を膣口にくちゅりと押し当てる。
胸を揉まれながらの、乳首を転がされながらの挿入は単なる接触よりも甘美で、襞を捲り剥がしながら潜る亀頭は子宮を、脳内をじりじりと煮え立たせていく。
自ずと腟内も収縮と蠢動を激化させ、入り組みの目立つ襞はぎちぎちっとカリ首へのホールドを試みる。
「はあっ、ああっ、あ、あひ……いぃっ」
亀頭を舐め回すような締め付けとは異なる、男根そのものを捻じ伏せようとする攻撃的な狭まり。
にも関わらず流は乳房を掴み寄せると、ペニスを竿の根元まで没入させてしまった。
「…………っ!! あ、あっ、あ、あ、はあああああっ!!」
「乳揉まれて、いつもより感じてたのか? 手こずらせやがって」
大きな尻に下腹部が叩き付けられ、ぶつかりあう肌と肌がばちんっ、ばちんっ、ばちんっと乾いた音を室内に響かせる。
色白もちもちの乳肌を濡らす汗がにゅるんっと掌を滑らせ、揉む動きに応じてぬちゅっ、にちゃっ、ぐちゅっと粘っこい水音を繰り出す。
そんな中で澪は後頭部を限界まで反り返らせ、悲鳴じみた嬌声を漏らす。
単なる作業のはずだった”まぐわい”に、粘膜同士の摩擦に溺れる自分を恥じながら。
「っひ、あ、あっ、あ、っ、ううっ、んあは、あ、ああああっ!!」
このまま快感に流されてしまえば、力を得ることができない。
一方的に辱められ、乳房を好き勝手に弄ばれ、その上で徒労に終わる。
迫る敗北を受け入れられなかった澪は大きな乳房を掴み潰す右手に自らの手の甲を被せるが、発そうとした言葉は喘ぎ声によって掻き消されていく。
対する流は掌を用いて乳房の輪郭を歪ませたまま、乳輪に爪を立て、乳首を上下左右に薙ぎ倒してと愛撫をエスカレートさせる始末。
澪は両目を固く瞑っては全身をぎこちなく強張らせ、”こんなの気持ちよくない”、”どうせすぐに終わる”、”呪力を得ることだけに専念して”と祈りながら、性行為が終わるのをただただ待ち続けた。
「どうだ? 弱い部分を責められて、泣くことしかできない気分は?」
「はあっ、んはあっ、ああっ、あう、うっ、あ、あっ、あはああっ……!」
脳内を鷲掴みにされたような感覚に貶められたタイミングで、ずずずっとペニスが膣奥を穿ち抜く。
ぷっくりと張り詰めた乳首の頂点に心地よくも悲しげな痺れが蓄積したタイミングで、どちゅっ、ずちゅっと狭苦しい最奥部に連続でピストン運動が叩き付けられる。
触れられるはずもない乳管や乳腺にぞわつきやもどかしさが流し込まれたタイミングで、噛み合ったカリ首と襞が強烈な摩擦を作り出す。
煮え滾るような愉悦が臍の辺りや子宮の内部にまで浸透したタイミングで、小刻みなストロークがぬるぬるの襞を捲り返しては薙ぎ伏せていく。
”果てる”という単語が額の裏を支配し始めたタイミングで、どこか間延びした抽送が膣口から子宮口までを満遍なく責め倒してくる。
1つ、2つと重なる往復に反比例する形で理性は削ぎ落とされ、結んでいたはずの唇は開花を命じられ、太さを増した涎の糸をシーツや枕カバーに垂らされ、掴まれた乳房を縦に横に荒々しくバウンドさせられ……過去2回とは全く異なる蹂躙を前にした澪は、腟内を露骨に締め付けては大きな臀部を振り乱してと不本意なサービスを彼に施してしまった。
「っ、お……少しは奥まで蕩けてきたんじゃないのか?」
「そんな、ことは……っ、あなたに、言われたく、っあう、あはあああっ!!」
言葉での反論を試みるが、幾度となく積み重ねられる”果てる”が抵抗を許さない。
それどころかゼラチン質と生肉のいいとこ取りを誇る襞は熱っぽく溶け崩れ、雄々しく剥き上げられたペニスの皮を甘く責め返す。
かと思えば今度は、螺旋を描く蠢動によって愛液と我慢汁に塗れた亀頭を揉み潰していく。
かと思えば今度は、下腹部と尻全体に走る緊張のせいで竿すらも捩じ切る勢いで締め付けが激化していく。
かと思えば今度はペニスとは無縁な肛門にも力が入ることで、抜き差しさえも妨げるほどの狭苦しさを形作る。
そんな中で澪は何度も何度も高ぶりすぎた快感を追い払おうと、精神統一に挑むが……乳房を捏ね回し、釣鐘状に引っ張り、ぷっくりと強調させられた乳首を摘み扱く流の両手は”気持ちいい”、”もっとして”、”他の人と全然違う”と浅ましさを極めた思考と理性を繋げるばかりだった。
「こんないいものぶら下げておいて、感じてないってのは無理があるぞ? こうやって……触り方を変えてやれば」
「っ…………う、ああ、ああああああんっ!!」
静まり返った室内に、憚りなど欠片たりも存在しない絶叫が。
だがそれを皮切りに、流は腰の動きを止めてくれた。
「や、やっと…………さあ、早くっ、最後までっ、あっ、っぐ、ううっ」
「そんな生ぬるい真似、すると思ったのか?」
「…………っあ、あ、あっ、う、そ、そんな、ことっ、私は求めてなんて」
両手の親指と人差し指が、かりっと乳首を掻き毟る。
直後に、芯を孕んだ突起を右は右回り、左は左回りで捏ねくり回される。
直後に、爪を立てたまま縦に扱き尽くされる。
直後に、乳首の頂点と人差し指の腹が重なり、母乳の噴出口を探すようにぐりっ、ぐりっと感じやすい部分を押し込まれていく。
直後に、乳首の根元を互い違いに動かした指先で押し揉み、引っ張り、弾いて転がしてと複合的な愛撫を性感帯に満遍なく施される。
そんな中で流は突き出された臀部に下腹部を叩き付け、時折挿入の角度を右に左にスライドさせ、汁気に塗れた膣奥と鈴口をぐちゅぐちゅっと馴染ませ、最後に引く動きで蠢く襞を徹底的に薙ぎ倒す。
子宮の内部に稲妻が蓄えられるような、ぬるぬるの粘膜に生じたイボが端から擦られるような、先の丸い極細のブラシで触れられない部分を優しく丁寧に磨かれるような愉悦は背骨に蓄積すると同時に脳天を打ち抜き、澪はがくがくっと膝を震わせつつ上半身を限界まで反り返らせてしまった。
乳管に光の塊が逆流する錯覚を自覚しつつ。
乳房の内側で眩いばかりの小さな爆発が繰り返される錯覚を自覚しつつ。
微細な触手か何かで全身を舐り抜かれる錯覚を自覚しつつ。
「ああっ、っ、あ、あっ、あひいいっ、果て、果てるっ、乳房で、っ、あっ、はあ、ああっ、あうううううぅっ!!」
「だからその果てるってのは、どうにかならないのかよ……古風な女ってのは好みなんだけどな」
揶揄混じりの言葉を経由し、前後運動が速度を落とす。
切っ先は緩やかに襞を甘く引っ掻き、張り広がったカリ首で襞と襞の合間に潜むざらつきを刮げ、丸く盛り上がった行き止まりへと重ねられる。
しかし乳房を揉み掴む両手に力が入った途端、ずちゅんっ、どちゅんっと子宮口に荒々しくもねちっこい抽送が浴びせられる。
頭の中で浮かんでは消えていた言葉の欠片が全て吹き飛ばされるような、瞼裏がピンク色に染め上げられるような、膣壁が全て削ぎ落とされてしまうような、痛気持ちよさが全身を駆け巡り、堕ちていくような感覚に囚われた澪は咄嗟に流の右腕を掴んでしまった。
「どうした? 甘えてくるようなタイプじゃないと思ったが」
「そ、それは、だって、っ、ああっ、んはああぅ、ああああああんっ!!」
そして絶叫と同じタイミングで、流の指先が乳首を荒々しく毟り扱いてきた。
痛み一歩手前の圧迫感と、疼きが引いていく気持ちよさが弄られた部分から乳房の奥へと浸透を極め、塊状の快感がずぐんっ、ずぐんっと乳房を蝕み……さらにここで、脈打つ亀頭が子宮にノックを施す。
幾つもの愉悦が混じり合う中で腹部もぞわぁっと震え、澪はそのまま絶頂を迎えることとなった。
「あっ、あっ、ああ、あああっ、あああああっ、果てる、果てる、っ、あっううっ、は、ああっ、ああああああっ!!!」
「いい声出せるじゃないか、それでこそ……っ」
直後に流も腰を震わせ、崩れ落ちた女体を抱えながら精液を吐き出す。
射精を受けた膣内は亀頭をねじ伏せる勢いで収縮を激化させ、粘膜と粘膜の密着が深まるに比例して薄れかけた快感を甦らせる。
乳房の内側を渦状に駆け巡る快感に抗う術など知らない澪はただただ彼に縋り付き、オーガズムの余韻に浸り続けた。
子宮内を、乳腺内を慌ただしく走り回る後ろ暗さに浸りながら。
覆い被さってくる筋肉質な身体を、潤んだ瞳で見上げながら。
乳房に添えられたままの両掌を、震える指先を添えながら。
これはbc8c3zがあらすじ・設定を作り、それを田上雄一先生に作ってもらった綾守竜樹先生の百姫夜行の2次創作です。そのうちアンケートをすると思いますが、その際にご協力いただけましたら幸いです。
今後もどんどん続いていきます。
よろしくお願いします。
こんばんは、またまた百姫夜行の素晴らしい二次創作を読ませていただけて嬉しい限りです。
原作での澪の美しさ(若々しく引き締まっていながらも豊満な美女)と設定(呪力は高いが巫力(精の総量)が低い。そこを男と交わることで補っている努力家)を忠実に再現してエロに昇華しているのがナイスでした。
オリキャラの藤木流もたくましくも男臭くエロいイイ男で澪を強く巧みに交わるのがたまりませんね。涼皇的には南方に敗れた澪を嫁がせる候補の一人だったりしたのでしょうか。
巫女であるためにセックスは許されてもそれに溺れることは許されない澪が経産婦でなく女として未完成であるがゆえに精を搾られる弱点であるHカップの巨乳と鴇色の乳首を守ろうとする様が嗜虐心をそそりますね。
そんな艷美でありながら健気な彼女が原作や参巻前半までは同じ展開のCirculation編では絶対に勝てない細工をされて挑まされた神威やキサラの操り人形に過ぎない南方に嬲られ貫かれて魔淫に堕とされると思うと、その女としての儚さにたまらないものがあります。
本編前の波音や涼皇との姉妹の交流も待ち遠しいです。
素晴らしい二次創作をありがとうございました。アンケートも楽しみにさせていただきます。
こんにちは、ダガービーズさん。
コメントありがとうございます。
澪のグラマラスさと初心さが伝わりよかったです。
今後は澪には救いのある展開にしたいとは思っています。
もう少し官能シーンが続き、以降は物語は動き、登場人物も増えていきます。
今後も更新していきますので、見ていただけましたら幸いです。
よろしくお願いします。
ご無沙汰しております。
早速拝読させていただきました。
①から通して読ませてもらいましたが、私なんぞがチェックしたり余計なことを述べるようなところはないくらい良く出来ていると思います。
さすがに綾守さんのようなねちっこい表現や噎せ返るような文体とはだいぶ異なりますが、ああいうのはあの人独特の文章ですし、こちらは二次創作なのですからあまり気にはなりません。
綾守さんの文章というのは、良い意味で「読んでいて疲れる」くらいの濃い表現なので、同じテーマを扱いながらも、あっさりと読める小説というのも良いと思いますね。
そういうわけで特に気になったような箇所はないんですが、二次創作独特の解りづらさはあると思いました。
これは私自身の作品の自戒の念でもあるんですが、原作をご存じない方が置いてけ堀になってしまう感じですね。
ですから私の場合、原作ファンからすれば「そんなのわかってるよ」「しつこいよ」と思われるくらいには、基本的な情報を書くようにしています。
まあ二次創作ですから原作ファンが読む前提で良いとは思うんですが、基本情報くらいは入れてもいいかな、と。
例えばうちに来る読者さんの中には、自分がファンだった原作の二次創作を読みに来ていながらも、それまで知らなかった原作の二次創作を読んでみて原作自体に興味を持ってくださった方もいらっしゃるわけで、そういうのってとても嬉しいじゃないですか。
だから、そういう読者さんが必ずいるとは限らないまでも、原作を知らない人でもその二次創作を読んである程度は世界観がわかるようにしているつもりです。
……なんて偉そうに言いましたけども、これはあくまで私自身の考え方であり、それに縛られる必要はありません。
単純に二次創作小説としては、ここまでのところ私は大変に良い出来だと思っています。
あまり褒め言葉にもなってないかも知れませんけど、そこらのなろう系よりはずっと良作だと思いますよ。