天獄島では沙織が洗脳寸前まで頭も体もイッている理香子を救出するよりも先に、教祖を潰そうと提案をした。
「あたしたちだけでやれるかなー。大分、いや、さっきも言ったけれどメチャクチャ不利なのよ。戦う力が分散されてるだけでなく、敵の監視下に二人もいるわけ。その内、一人は完全に向こうの言いなりなの。それでも、行くって言うのね?」
「……はい。アッシュさん。あの教祖を潰さない限り、私達に勝利はありません」
「わかった。乗り掛かった舟だもの。あたしも行くわ」
そう言って、二人は頷いた。
可哀相だけれど、あの娘を救出するより、正気に戻るのをあまり期待しないで二人だけで教祖を潰すことの方が、より現実的だ。
アッシュは夢を見ることをしない。それは科学者だからということも大きいが、元々そういう考え方だからだ。
だから常に最悪の場合を考えられる。
それが勝利への道に必要だと確信しているからだ。
その日は理香子を犠牲にすることにより、アッシュと沙織の二人はオルガの手に捕まることなく眠りに就くことが出来た。だが、当然夜襲だってあるだろうと、片方が寝ている時はもう片方が見張りをする方法を取った。
一方で、理香子はオルガに一晩中責められ、眠れる時間など与えられなかった。
常に責められ、快楽を叩きこまれる。
屈辱を感じ、誇りをボロボロにされ、裸にされる。
「うぅ……っ、き、気持ちイイィッ……! ああ……、ああ!」
胸を吸盤で何度も吸われ、排泄の穴に作られたクリトリスを何度も吸ったり、擦られたりと、快楽の波が襲うのだった。
その大きな胸も、吸盤に吸われて形をいやらしくグニグニと変えられる。
「いいっ! ……いいよぉ!」
怒れる戦乙女の姿はそこにはない。
『ったく、お前のケツの穴はもうマ×コだなァ』
白濁としたものを奥に放出されると、許容量を超えたそこからどろりと放たれたものが流れ出す。
「いいのぉ! 気持ちいい! あっ、はぁ……!」
髪にも胸にも恥丘にも、どこもかしこも真っ白で、独特なニオイを発しながら、貪欲に快楽を貪っていた。
『躾の第二段、もうやっちまおうかァ? もう元には戻れなくなるけどよ』
オルガは笑ってそう言い放った。
だが、理香子には聞こえていない。
聞こえていたとしても答えるだけの頭が今、彼女にはないのだ。
狂気の蛮行は翌朝まで続いた。
生存試験、四日目
翌朝、アッシュが銃を構え、沙織は辺りをじっと見る。
「そんじゃ、行こうか。敵さんには、もう見つかってる。行く方向は私が指示する。行こう」
「はい。アッシュさん」
それを合図に出来る限り手薄なところから教祖を潰しに向かって行った。
途中、やはり敵が現れ、二人を制そうとしたが、二人は力を合わせてそれを撃退していく。
いよいよ教祖のいる場所へ辿り着こうとしたその時だった。
「後ろに飛んで! 沙織ちゃん!」
アッシュのその声が届く頃にはもう遅かった。
沙織は後ろに飛んだがわずか数秒、時間が足りなかった。
『アア? お前達が、あいつの敵ってやつかァ?』
二人は捕らえられてしまう。
そこにはオルガが天井に潜んでいたのだ。
オルガがどさりと地面に落ちると、その二人を捕らえた触手とは別の触手で二人の肌を弄ぶ。
「や、やめて……! っくぅ!」
「沙織ちゃん、気をしっかり! ああっ! ううん……っ!」
『俺サマ、お前達を連れて来いとしか言われてないから、本当ならもうお前達をあいつの前に差し出してるはずなんだけどなァ。つい、弄んでやりたくなるニオイをさせてるぜ?』
沙織はキッとオルガを睨みつける。
『いいねェ。そういうの、嫌いじゃないぜ? でも耐えられるかな? この媚薬によォ』
沙織とアッシュは触手に身体中を触手で這われ、触手から出る媚薬によって体を無理矢理敏感にさせられる。
「こ、これしきのこと……」
印を組もうとした沙織だったが、与えられる刺激で印を結べない。
「沙織ちゃ……ん! 分身、してぇ! そうすれば、少しは勝機が見えるからっ! あひぃいっ!」
アッシュは陥落間近だろう。
沙織はもう一度、分身をと思ったが、オルガがその醜く、イヤらしい触手によって刺激を与えられる。
「ああァッ! いい、感じちゃうっ! こんな、こんなのに!」
「気を、しっかり! い、イクッ! こ、こんなに強いなんて、計算外だわ! ああ、ああっ!」
『マ、俺様はもう欲しいのを手に入れたから、あいつにお前らをくれてやるよ。連れてってやる。どうせ行くつもりだったんだろォ? 俺サマ、親切だなァ……』
淫らな踊りを踊っているかのような二人を触手で宙吊りにして、オルガは教祖に二人を差し出しに連れて行った。
途中、二人を吸盤で吸ってクリトリスをたくさん作り、それを弄りながらの連行だったため、二人はもう既に何かわからない白濁とした液で身体中を汚していた。
「もう来たのか。案外、早かったな。随分と、派手に汚れているが」
『あ? 別にいいだろ。これから同じことするんだからよォ』
二人は快楽を感じながら、それでも残っている僅かな正気を総動員して教祖を睨みつける。
「ふん。まだそんな元気があるのか。まあいい。お前達には牝畜になってもらう」
「牝畜……? そんなもの、私達はなりません! 理香子さんを助けて、出来たら美麗さんも。そしてあなたを倒す!」
沙織は勢いよく啖呵を切った。
しかし教祖は笑っている。
「隣の彼女を見てみたまえ。もう快楽の虜だ。雌豚と何ら変わりない」
沙織がアッシュを見ると、アッシュは「アヘ……、アハァ! イク、イクイクイクゥッ!」と身体をびくんびくん震わせて啼いていた。
「さあ、今度は君の番だ」
触手が、沙織の胸を触る。
「だ、ダメェ! そこは兄さんが、兄さんしか……! ああっ! 乳首、気持ちいい! お願い! あまり、触らないでえっ!」
そう言いながらも、蜜壺からは甘くてねっとりとした液体が出ている。
沙織の敏感な胸が触手でぺとぺとと触られるだけで、跳ねる。
「あなたも堕ちてしまいなさい。いや、すでに堕ちている。牝豚と変わりはしない」
次第に思考がぐしゃぐしゃになっていき、体中からあらゆる体液が流れていくのを感じながら、沙織とアッシュは敵の手に落ちてしまった。
「青龍と玄武、敵に捕獲されました」
自衛軍の船の中から男性オペレーターがそう言う。
「やはり、無理だった、か」
「どうします? 救助しますか?」
「救助なんかしても、無駄だ。だが、島は存続させる。次のために」
ミスJは相変わらず、言葉に感情がない。
そしてそれは、四人を切り捨てると言う決断だった。
こうして、四人は救出されることもなく、敵に捕らわれることとなったのだ。
「うああああっ! イクゥ! イクイクイクッ!」
「おっ、おぉ、ああ! ……あぐぅっ、中が、中がぁ!」
「もうやめてえ! イキ過ぎて辛いのぉ!」
「中が、中が捲れ上がっちゃう!」
沙織とアッシュの二人はオルガに徹底的に責められた。
そして牢に入れられ、尚も責められるのだ。
もう二人の精神はギリギリだった。
だが、もう限界だろう。
先に音を上げたのは意外なことに、アッシュだった。
ぬぷぬぷと抜き差しされる後ろの穴、そして蜜が流れる花弁……。
身体中、汗に塗れてもう限界だと全身が行っている。
アッシュの大きな胸は吸盤によって吸われ、引っ張られ、最初の頃よりも乳首が大きく腫れている。
オルガはそれを放っておかず、触手で何度も吸って軽く刺激を与えて、強い刺激をたまに入れてと、ランダムな動きを見せた。
敏感になっている胸は触手によってきつく縛られている。胸だけが前に出ていて、まるで乳牛のようだった。
その姿がわかっているアッシュは「もう無理、もうあたし、耐えられない……! 乳首気持ちいい! いいよお!」と、その豊満な胸を揺らして気持ちよさそうにしている。
「アッシュさん……」
沙織は一人取り残されたような気がした。
でも、忘れてはいない。
自分の仕事、そして役目を。
感じながらも、沙織はどうにかこの場を切り抜けるにはどうしたらいいのかと、少ししか考えられない頭で必死に考えていた。
もう余裕がない。
そう思っていた瞬間、沙織の恥丘に隠れたその液でびしょびしょになったところへ太い触手がぬぷりと入り込んだ。
「んああっ!」
この気持ち良さは中々味わえないだろう。
沙織のその柔らかな花弁を割って入った触手は、蜜を飛ばしながら上下前後左右関係なく縦横無尽に動く。
何度もピストンされ、いつの間にか四つん這いにさせられ、屈辱的なポーズのまま犯されていた。
胸を乳牛のように下から搾乳をするかのように触手が吸い上げていく。
「いひいいいいいいい! ごめんなさい! ごめんなさい兄さん!」
沙織は兄を思うと申し訳なさと恥ずかしさ、そして気持ち良さが波のように襲ってきた。
罪悪感、背徳感がまた気持ちいいという気持ちをより高みへと連れて行く。
「ひ、イクゥ!」
沙織も何度も絶頂を繰り返した。
もうイケない、そう言いながら、何度も何度も。
夜になると牢獄に連れて行かれ、淫魔はいなくなる。
しかし、火照りきったその体の熱は、中々冷めない。
沙織も、アッシュも。
そしてつい、自慰をしてしまいそうになる。
だが最後に残った自制心が、それをしないようにと制限を掛ける。
手を湿ったそこに這わせると、ぬるぬるとした液が出ていることがわかる。
「アッシュさん、頑張りましょう」
沙織がそう言うも、アッシュは「……そうだね」と、全く覇気のない声で言った。
「私は、諦めません」
「沙織ちゃんは強いね。私は、もう……。ごめんね。私がもっとしっかりしてれば」
「アッシュさんのせいじゃありません。悪いのは全部教祖です。そして、あの淫魔です」
「あたしさ、前にも言ったけど、性のタブーがあまりないから、実はこんなのも良いななんて、思い始めちゃってるんだよね」
「そんな……」
「だって気持ちいいでしょ? それは事実だから」
沙織は何も言えなかった。
「今もね、ここがとろけて仕方ないの。欲しいの。身体が熱くて堪らない。沙織ちゃんもそうでしょ?」
「私は……」
続きは言えなかった。
沙織もアッシュの言っていることがわかるからだ。
でも、自分はそれに屈してはいけない。
そう胸に刻み込んで、火照る身体を抱き締めて眠りに就いた。
こうして四人のミッションは失敗に終わり、天獄島に囚われた。
沙織は兄、そして島での調教で淫魔の出す媚薬と触手とペニスによって犯されたその身体は、見ず知らずの他人の愛撫でも感じてしまうようになった。
その快楽は男達に手を舐められただけでもイってしまうくらいだ。
今までは沙織の精神力と忍術によって、肉体の制御は完璧だった。兄に開発された胸以外は。
しかし、今ではどこの部分も普通の一般女性よりも制御出来ない程に開発され、躾けられ、マゾとして開花してしまったのだ。
捕まってから二週間、調教は続いていた。
なんとか正常な意識が頭の片隅にある状態だ。
仲間達であるあの三人とは、過ごす場所が違うからもう二週間会っていないことになる。
あの三人はどうなったのだろうか。
美麗は敵側、理香子は辛うじてまだこちら側かもしれない、アッシュはわからない……。
こんなところに捕らえられた沙織はまだ、勝機を窺っていた。
いつか仲間を助け出し、この島の教祖を潰す。
そして島から帰るのだと……。
「出て来なさい。神父様がお呼びよ」
信者の女性が沙織を呼ぶ。
牢を開けられ、そこから出て行く。
もう何度も行き来した場所。
沙織は四つん這いになって神父の待つ部屋へと向かった。
途中、信者の女性が「あら、何か零れてるわよ」と言って、花弁の下の方に足の指を入れた。
「んんっ」
「何よ。ベタベタじゃない……。マゾの才能あるんじゃないの? それに、そんないやらしいおっぱいをして」
そう言いながら、女性は沙織の胸を抓った。
「んああっ! 痛い! 痛いです!」
「痛いのも好きな癖に。ほら、あなたのえっちなオツユが溢れてきたわ。……早く歩きなさい」
沙織はその女性に尻を蹴られ、再び四つん這いで歩いて行った。
教祖のいる部屋に着くと、女性はいなくなる。
「一体、何をしようと、言うのです……か……」
今まで逆らっても何も良いことなどなかった。
その経験から、怒らせないように沙織は敬語を崩さずに話す。
「いいことを教えてやろう。今日が調教最終日だ」
教祖は確かにそう言った。
沙織はにわかには信じられず、疑いの眼差しを送った。
教祖は「本当だ」と念を押した。
だったら、今日を最後に逃げられるのではないかと、淡い期待を持った。
しかし沙織はまだ知らないでいる。
この日、沙織の価値観と肉体の全てを変えられてしまうのだ。
「分身せよ」
無理矢理分身させられ、沙織が出せる最大の十二人を分出させられた。
「これからする責めに、見事耐えて見せよ」
教祖がそう言うと、信者の女性達が集まり、沙織と沙織の分身を全員М字開脚で拘束した。
分身達は大量の触手と同性の女性達に責められ放題だ。
「いやあっ! イク! イクイクイク!」
「あんっ! そっち触らないでぇ! ひぃいいいっ!」
悲鳴があちらこちらで沸き立つ。
分身の術は元々の沙織と繋がっている。
だから快感も、分身を通して全て自分に与えられるのだ。
そして本体の沙織は後ろの穴と前の穴、同時に責められる。
太いペニスのような触手がずぼずぼとはしたない、淫らな水音をさせて出入りを繰り返す。
「ひ、いやああああっ! イッてる! イッてるのにぃ! お尻も、オマ×コも壊れちゃううっ!」
六人の女性が沙織一人に近づき、胸は勿論のこと、腋や首筋、足、手を舐め回し、愛撫し、絞り、揺すり、吸って、揉んで……。
その全てが沙織の快感に繋がった。
気づけばひまわりのような大きな触手が沙織の巨大な胸を覆い、その触手の中で大量の極細触手と粘液に吸われ、時には擦られ、揉まれて行き、甘噛みまでされてしまう。
「ふうっ、ふうぅ! もう、無理なの! これ以上気持ちいいのやめてえ!」
それからひまわりのような触手が胸全体を震わせ、揉み、捏ね回し、中の極細触手と複雑な連係プレーの凌辱と予測不可能な快感を引き出されてしまう。
開発済みの身体は、触手が撫でるだけで絶頂の寸前にイッてしまうし、より敏感な胸を触られ、普通ではありえない刺激を与えられると堪らなく声が漏れてしまう。
「……は……あん! ああん!」
その表情はまるで美味しい餌を食べている犬の様だ。
涎を垂らし、快楽を貪る。
そして刺激は加えられる。
陰核に魔性の吸盤が吸い付き、器用に陰核の包皮を剥き、強烈な吸い込みと魔力で、奥の奥に隠されていた性感帯まで引きずり出されてしまい、陰核のみでアクメをしてしまった。
さらには膣やアナルの刺激は一切なしで、潮を吹くほどに調教されてしまう。
こんなのおかしい。変だと思いながらも、凄まじい麻痺を起こした陰核は、今や花弁に隠れていたものが大きくなり、顔を出している。
なんと淫らで、いやらしいのだろう。
しばらくすると沙織は淫魔に後ろから犯され、突かれる度に潮を吹き、絶頂を迎えた。
もう声も出せないくらい叫び、嬌声を上げた。
やがて巨大な淫魔に駅弁体位で人間には到底真似出来ない強烈な突き上げと、沙織の我慢できない気持ち良さを作る不規則な腰使いで、アクメ地獄に落とされた。
アクメを迎える度に、意識を失いそうになる恐怖に、必死に淫魔に抱き着き、爪を立てて耐えた。
だが、すぐに耐えられなくなり、口の端から泡を含んだ唾液を垂れ流しながら艶声を出し続ける。
「はうんっ! んぐっ! あ、ああっ!」
ずちゅり、ずちゅりと音を立て、沙織の身体が上下する。
淫魔はそんな沙織のGスポットをぐいぐい押していく。
そしてポルチオも……。
沙織は獣のように喘ぎ、叫び、身体にはあらゆる汁が付着していった。
沙織の十二人の分身達も、責め苦を受ける。
女性に数分掛けて膣へ手を入れられてしまい、拳で子宮口、ポルチオを強く刺激されていた。
「うぐっ、……ううっ! 痛い、はずなのにっ!」
「あなた淫乱ねぇ、私の手が全部入っちゃった。どう? 気持ちいい?」
そう言いながら、女性の信者は拳を出口まで引く。
沙織はやっと終わるのかと思ったが、それは大きな間違いだった。
殴るように、いや、子宮口を殴られる。
ズゴッ、ドゴォと、水音と一緒に潰されるのではないかというくらい強い刺激を与えられる。
「うごぉっ! だ、だめ! 気持ちいい! いっひ、ひいいいいいっ!」
殴られるのが気持ちいいと感じてしまう。
激しい水音をさせながら、膣に拳が出たり入ったりする。
「やめてえっ! 死んじゃう! 死んじゃうよぉ!」
「殴られて気持ちいい変態が、マゾの牝畜が、そんな簡単に死ぬわけないじゃない」
そう言いながら、今度は後ろの穴にもう片方の手で指を入れられて弄ばれる。
前も後ろも、ずこずこと出し入れされる。
「もしかして、後ろも入るんじゃないかしら……。もし、そうだったら、面白いわね」
その信者は沙織の膣から拳を抜くと、後ろの穴にそのどろどろになった手で、指を一本ずつ増やしながら穴を弄り回す。
「あうっ、そんなところに、入るわけ、ないでしょう……っ!」
沙織がそう呻いたが、信者の女性は楽しそうにこう言う。
「わかる? 今指が三本も入ってるのよ? まだまだ入るわねぇ。ここの皺がなくなるくらいまで、入れてしまおうかしら」
そう言いながら、さらに指を一本入れた。
「うぐぅっ! もう無理! 無理だからぁ!」
「嘘おっしゃい! だったらなんでここはこんなにひくひくしているの!」
指を四本、抜き差しして肛門の中の肉が捲れ上がる。
形のいいお尻が、もっともっとと揺れる。
「……ほら、入ったじゃない」
ついに手を全て入れられてしまった。
そして膣にも手を入れられ、普通ではありえない苦しい圧迫感のある快感が沙織を襲う。
「んひィ! 苦しいよォ……!」
口ではそう言うが、気持ちよさで意識が飛びそうだ。
「んぐぅ、……うあっ! 苦しいィ!」
「その苦しさが丁度いいんでしょう! ほら、ここ凄いことになってるわよ! 前も後ろもこんなにいじめられて、それが気持ちいいなんて、本当のマゾね! 牝畜!」
責め苦は終わらない。
それに、罵られることも沙織にとって気分を高める媚薬のようなものになっていた。
私、マゾヒストなの……? 牝、畜なの?
じんわりと蜜が溢れて来る。
「ほら、また愛液が出てきたじゃない。やっぱりあなたは変態よ!」
激しく下品な水音を立てて、奥の奥まで突かれる。
「だめぇ! イク! イクイクイクゥッ!」
沙織は派手に絶頂を迎えた。
「中が凄い蠢いてる。そんなにイイなら、もっとやってあげなくちゃね」
「もう、もうやめてぇ……! ひい、やぁああああっ!」
哀願も虚しくまた絶頂を迎えた。
全身をビクンビクンと震わせ、涎が顎に伝う。
責め苦によって湧き出た汗や体液で、沙織はべとべとになっていた。
他の分身達はというと、気分を高め、繊細な責めに耐えられず、もっと刺激をと自ら望む者も居た。
「んちゅ、は、あん……」
ひたすらキスをされ、胸を弄られ続ける。
胸を鷲掴みにされ、乳首を握られ、引っ張られる。
「あっ! はあん!」
――兄さん、ごめんなさい。
沙織は己の弱さから兄を裏切ってしまった罪悪感を感じた。
さらに胸を吸引器で吸引され、乳首はいやらしく引っ張られた。
「こんなにいやらしい乳首なら、もっともっと大きくして、乳牛みたいにしてあげる。嬉しいでしょ?」
「こんなこと、しても私は……はあっ」
胸を吸引器で引っ張り、さらにそれを手で引っ張られる。
痛くて惨めで、沙織は恥辱を受けた。
信者によってぐにぐにと形を変えるその胸は、あまりに魅惑的で、官能的だった。
そのまま小一時間責められると、ようやく胸の吸引器を外された。
そこにあったのは何倍にも肥大した乳首と浮き出た乳輪があり、本物の牛のようだった。
「大きくなっちゃって、恥ずかしいわねぇ」
信者の女はそう言いながら沙織の乳首を容赦なく摘まんで引っ張った。
「うああっ!」
ずっと吸引されていたことで、より敏感になった乳首には、軽くイクことなど容易かった。
したくもないのに、沙織は軽く絶頂してしまったのだ。
「兄さん……っ、ごめんなさい! ごめんなさい! あふっ!」
びくりとまた体を震わせて沙織はイク。
「んごおぉ! おぶ、おぼぉっ!」
他にも触手に四つの穴を全て塞がれ、溜まっていた尿を強制的に排泄させられながら絶頂を迎える分身もいる。
口からは下品に「ずぼずぼ、ごぼォ」という音が聞こえ、白いどろりとした粘液が口から溢れ出る。
咽喉奥に放たれ、息が出来ない。
吐き出そうと胃液が上がって来る。
しかし口には大きなペニスのような触手が入っていて、蓋をしてしまっている状態だ。
いよいよ息が出来なくなると、意識が遠くなっていく。
するとようやく口に入れられていた触手が離れた。
「ごほっ、おえ……っ、げぇっ!」
吐き出しきれなかった白濁汁が鼻から出る。
どろりとした液を、味わいたくないのに、臭いを嗅ぎたくないのに、それを強制的にさせられてしまう。
それが沙織は嫌で嫌で仕方がなかった。
だが、同時に、認めたくはないマゾヒストの部分も顔を覗かせる。
無理矢理されている。身動きが取れない。
こんな風にされてしまっては、もうどうしようもない……!
その気持ちが強く出ると、改めて自分が惨めな存在なのだと思い知らされる。
「おおォッ……!」
またも口を犯される。
歯列をなぞり、口内を弄び、ずこずこと他の穴と同じように使われる。
気持ち悪い。でも、でも……!
喜びを感じていることも確かだった。
沙織はそれを認めたくはなかったが、誰がどう見ても喜んでいた。
意識が飛びそうなギリギリのところを責められ、人間には不可能なその質量をどう考えても許容量オーバーの身体に欲望を打ち付けられる。
「ふ、ぐうゥッ」
気持ち良さが波のように押し寄せ、身体をぷるぷると麻痺させ、常時イッている状態になってしまった。
悩まし気に曲げられた眉、白濁とした粘液を身体中に付着させるその姿は、とても汚く、美しかった。
まるで美しい芸術品が精液で汚され、逆にそれが背徳的で美しく感じられるかのように。
「耳、嫌ぁ……。そんなに、ぺろぺろしないで」
そうかと思うと今度は耳を舐められ、噛まれ、耳だけで絶頂をさせられる分身もいる。
「……は、んぐ」
首を絞められ、苦しみの中にある気持ち良さから、失禁をしたんじゃないかというくらい愛液を垂れ流し、絶頂を迎えた分身……。
敵はそんな様々な手法で沙織を追い詰めていく。
気づけば十二人分の分身の快感が本体の沙織に一度にやってきて、まさに快楽の波に襲われた。
「……ッああああああ!」
襲い来る大きな波の連続で、絶頂も連続してやって来る!
沙織はもう犯されていないところなどない。
眼球や耳の穴まで舐められて犯されているのだ。
そんな体に、絶頂を与えられると当然壊れてしまう。
いくら忍術があっても、辛い修行を積んでいても、こうまでされてしまうとそれはもうほとんど役には立たない。
ただ与えられることを感じ、反応するだけで精一杯だ。
沙織はその日だけで女性が出す一生分の愛液とオルガズムを味わわせられた。
そして数時間に及ぶ凌辱後、沙織は仰向けで蟹股にされ、膣や口などから全身の体液を垂れ流して、汗まみれなのは勿論のこと、媚薬や信者の体液、触手の淫液などが身体中にこびりついている。
さらに髪は額に張り付き、長い髪は乱れ不規則に地面に散らばっている。
「もう、だめ……。気持ち……よくて、死んじゃう……」
そんな様子を、教祖は黙って見ている。さらに信者達もそれを見て、笑っていた。
――淫らね。
誰かが呟いて、くすくすと笑い声があちらこちらから聞こえる。
普段の沙織であれば平常心を保ってそんなことは何ともないと思えるが、今はそうではない。
淫らだと言われたことに、身体は喜びの色を見せた。
愛液をだらだらとまた垂れ流し、まるで失禁したかのようにそこだけ床の色が変わっていた。
それを見て、また信者達はくすくす笑うのだ。
――まるでお漏らししたみたい。
違う! 違うの! 沙織はそう言いたかったが、言葉を話す力も、既に残ってはいなかった。
そして、途中から我慢していた尿意がやってきて、無気力にそれを垂れ流した。
シャーッと、水音がする。
ビシャビシャと地面を濡らしたそれは、黄色い透明で、明らかに尿だった。
それを見た信者達は「トイレの躾もしないと」と笑っていた。
そんな調教から二週間……。
檻から出され、普通の部屋に移動させられた。
今度は逆に何もされず、同性の信者からも風呂や歯磨き、食事もされず、まさに普通の生活を送っていた。
自分でお風呂に入り、歯を磨き、食事をする。
不思議なことに、そのことに違和感を感じてしまう。
それだけ、沙織は異常なことに慣れていたということだろうか。
普通の生活と違って、変わったところと言えば、胸と股間に自分で触れない、外せない特殊な下着を身に着けさせられたことくらいだろう。
お手洗いの時だけは外されるが、監視付きだ。
糞尿を排泄する時も、じっと見られる。
そしてしっかりとまた下着を着けさせられるのだ。
それ以外なら、普通の生活だ。
檻の中よりも自由に動けるし、人間らしい生活が出来ている。
喜ばしいことなのだが、沙織は少し落胆していた。
あの快感をもう一度味わいたいのに、と……。
何故ならあれ程ありえない快感と凌辱を味わった肉体の感度も何もかも、前とは違うのだ。
部屋に移されてからというものの、淫夢に魘され、深く眠ることが出来なくなってしまった。
布団に入り、自分を抱き締め、必死に切なく疼き、もどかしい気持ちと肉体を抑えるのだ。
「ダメ、ダメ……! こんな、自慰なんてしたら、相手の思う壺……!」
そう言って、今日も寂しくひとりで眠る。
教え込まれた肉体の快楽がない状態で、それでも触られたい、メチャクチャにされたい! と、快感を、快楽を、求めてしまう。
時には瞑想や呼吸法で平常心を保とうとするが、過去の凌辱の傷跡がじくじく化膿し、自ら求めてしまいそうになるのだ。
いつもこちらを見ている監視カメラや、人目など気にせず、自慰をしてしまいたいが触れない。
何もされていないのに、肉体は快感を求めているのだ。
もう監視カメラや人目など気にせず自慰をしてしまいたい……!
だがそれは出来ない。触れないのだ。だから、どうしようもなく身を悶えさせる。
何もされていないというのに、肉体は快感を求めていく。
触りたい……! 思いっきり、胸を揉んで、摘まんで、マ×コをぐしゃぐしゃにかき回したい!
変わっていく自分の肉体に、沙織の心はそれに引きずられそうになりながら、身を悶えさせて身体を持て余す。
今までと違って、沙織は自分から敵に求めてしまいそうになる。
だが、出来ない。
「く……ふ……」
下着の上に手を置こうとするも、触れない。
もどかしい。
こんなにも近くに自分の手があるのに、胸があるのに、オマ×コがあるのに。
どうして触ることが出来ないの。
そう思いながら、ぎりぎりの精神状態でお預けを食らった犬のように、股間は涎のように愛液を出していた。
淫欲に悩まされた沙織は、きちんと眠ることも出来ずにいる。
それまでに熱い息が収まり、呼吸も落ち着いていたが、いつの間にか整っていたはずの呼吸は気がつくと浅く、悩ましい吐息に変わっていったのだ。
「このままでは……。どうすれば」
このままでは不味い、そう思いながらも何も出来ない自分に、沙織は弱音を吐きそうになった。
使命感や兄への想いが、気がつけばどんどん小さくなっていく。
その代わりに、その場所を絶頂へ繋げようという欲求が強くなる。
二週間の調教地獄……、そして二週間の無刺激。
その落差の意図がわかっていても、求めてしまいそうになってしまう。
今、沙織を支えているのは兄への想いだけ……。
あの優しい目と温もり、……撫でてくれた手や抱き締めてくれた愛情。
それらを思い出しながら、何とか耐える日々だった。
そういえば、あの三人は、どうなったのだろう。
同じようにこの島のミッションに来たあの三人は、今頃どうなってしまったのだろうか。
……沙織は唐突に思い出す。
きっと生きてはいる。殺されはしないはずだ。
でも、もし生きているのならば、何故会うことさえ出来ないのだろう。
もう、このミッションを諦めてしまっているのか、それとも、もう頭にないのか。
可能性として高いのは、もう頭にないことだろう。
同じように調教をされているはずだ。
このまま、ここで牝畜として生きていくしかないのだろうか。
教祖達は、何を考えているのだろうか。
沙織は余裕のない頭でそれを必死に考えた。
そうしていると、身体の熱を忘れて、眠れる気がしたのだ。
次第に眠気がやってきて、沙織は眠りに就いた。
肉塊が蠢く部屋の中、沙織は鬼に犯されていた。
それも、質の悪いことに兄の姿をした鬼に。
「やめて、兄さん! ……私達は、兄妹だから」
「兄妹じゃなければいいんだろう? 人を辞めればいいんだろう? もう、人間じゃない。鬼になったのだから」
「だめ、だめよ。これ以上は……」
しっとりと濡れたた花弁をこじ開けて、兄の姿をした鬼が入っていく。
「ああっ! ああ、兄さん!」
それからは酷いものだった。
鬼が、がつんがつんと最奥を突いてくる。
子宮口にぴったりと亀頭をくっ付けて、精を放つ。
沙織は、それでようやく終わると思っていた。
しかし、そんなことはなかった。
胸を、乳首を両手で掴んで馬の手綱のように手荒く扱うのだ。
「いやぁ……、いやだ。兄さん! イッちゃう! 乳首でイッちゃうよお!」
鬼は何も答えない。
「ごめんなさい! ごめんなさい、兄さん! はしたない沙織を、見ないでぇ!」
ぶしゃああああ!
沙織は盛大に潮を吹いて絶頂した。
それを鬼は、下卑た笑みを見せて、兄の姿で笑っていた。
「あ……っ」
起きてみると下半身がしっとりと濡れていた。
下着から、淫らなにおいがする。
……最悪だ。最悪な淫夢だ。
「ごめんなさい。兄さん」
沙織は一人、涙を零した。
こんなにはしたなくて、淫らな妹でごめんなさい、と……。
その日の目覚めは淫夢で酷く恥ずかしく、また同時に悲しみの色が強かった。
そうしてベッドから起き上がると、朝食の時間だと言われ、朝食を食べる。
ホットドッグと飲み物、サラダ、デザートの林檎。
……用意されたこんなものよりも、アッシュさんに貰った保存食、あまり美味しいものではなかったけれど、二人でいられたから、その分美味しかったな。
そう思う沙織は、続いてお手洗いに行った。
監視されながら、下着を外してもらい、小便を垂れ流す。
尿で汚れたところを綺麗にして流すと、またあの下着を着けさせられる。
少し濡れているのか、着けると冷たかった。
それから歯を磨いて、お風呂に入る。
お風呂では自慰をされないように監視されながらだが、下着を外される。
少しの間しかない解放感を味わいながら、湯舟に浸かる前の掛け湯をして、全身を洗った。
髪の毛もさらさらに、汗は流され、股間のぬめぬめとした液も全て洗い流せた。
自分で洗えるから、悪戯されたりする心配もない。
ただ、逆にそれが何故か寂しかった。
ちょっと前まで、信者の女性が全てをやってくれていた。
食事も歯磨きも、お風呂も、何もかも。
そして時折悪戯もされた。
世話役の信者の少しでも気に障ることがあると、四つん這いにされて尻を叩かれることもあった。
言葉で責められて、あそこを濡らして、胸を弄ばれて……。
それが今は一切ない。
このことが、嬉しいのか嬉しくないのか、沙織には今一つわからなかった。
部屋に戻り、やることが何もなくなると、またベッドに入って眠る。
ゆっくりと目を閉じ、息がすーすーと聞こえ、静かに眠りに入ったことがわかる。
しかし、残念なことに沙織はこれまでの調教で、深い眠りには就けない。
淫夢を見てまた起きてしまうのだ。
「また、淫らな夢を……」
今度はまた分身をさせられて女性信者達にいろいろなところを犯される夢だった。
あのときのことを思い出すと、子宮がきゅんと疼く。
同時に胸が高鳴る。
また、期待をしてしまうのだ。
胸を捻られ、抓られ、揉まれ、乳首を弄ばれる。
そして膣に、アナルに腕を入れられ、ズコズコと出し入れされてしまいたい。
全ての穴を余すことなく、使われる。
遠慮なんて言葉と程遠いところにある行為。
それをされたくて仕方がない。
「いけない。……私としたことが、精神を集中させて、落ち着かなければ」
何度も寝て起きることを繰り返す生活のせいで、睡眠が浅いせいか、またうつらうつらと眠気がやってきて、眠りに就く。
もう淫夢を見ないようにと願いながら。
でも今度は中々眠れない。
淫夢のせいで火照ってしまった身体が、熱を持ったままで眠れないのだ。
秘部を触ろうと手を下にゆっくり下ろしていく。
だが、下着のせいで触れない。
この下着のせいで触れないことなんて、とっくにわかっていたのに……!
悔しそうに、残念そうに顔を歪める沙織。
胸も触れない、これじゃあ、火照りを沈められない。
「く……うぅ……っ」
その豊満すぎる身体を持て余し、ベッドの中で少しでも刺激をと、腰を動かしたり、ベッドのシーツを手で握って足を動かしたりとしたが、全く刺激になりはしなかった。
「どうして、どうしてよぉ」
調教で快楽を覚え、快楽に囚われてしまった沙織は今、刺激が欲しくて堪らない。
もぞもぞと四肢を動かし、ベッドの上で羽を捥がれた蝶のように悶える。
こんなものに負けたくない。負けたくないけど、でももっと気持ちよくなりたい!
「お願い……! 気持ちいいのをください! お願いよ……っ」
沙織は誰もいない空間にそう言い放った。
そこには無機質に動く監視カメラがある。
それに向かって、沙織は何度も訴えた。
だが、返事は当然ない。
「はあ……」
やっぱりだめか。
落胆し、ため息を零す。
結局、ベッドの上で熱が冷めるのを静かに待つしかないのだ。
まるで蜘蛛の巣に引っかかった獲物のように。
快感を得ることを諦めた沙織は、ベッドに四肢を投げ出す。
いつになったら終わるのだろう。
こんな生活、もうしたくない。
何の刺激もない生活なんて、耐えられない。
そう思ったが、脳裏にまた思い浮かぶ。
――兄の、姿が。
いつも尊敬していた。
いつも、追いかけていた。
あの兄がいたからこそ、自分は戦えた。
いや、きっとこれからも。
それに、もう少し、耐えれば何か変わるかもしれない。
もうほとんどない望みに賭けて、沙織は必死に眠りに就こうと目を瞑った。
沙織が眠る一方で、教祖は着々と準備を進めていた。
それは沙織をオークションで売るための準備だ。
今までの戦い、調教の様子、自慰をしたくても出来ない姿を映像として残してある。
それを編集し、言わばプロモーションビデオを作らせ、完成したそれを教祖が見て、「これを使え」と言う。
映像は非常に扇情的で誰もが沙織を欲しがるような、そんな出来だった。
これなら高値で売れそうだ。
そうとも知らず、火照った身体を抱いて眠る沙織。
もうすぐ訪れる、幸福とも不幸とも取れる日が、近づいていた。
これはbc8c3zがあらすじ・設定を作り、それを元に根本鈴子先生に書いてもらった綾守竜樹先生著・百花繚乱 淫獄のサバイバルの2次創作です。
綾守竜樹先生のファンの方に読んでいただければ、それに勝る喜びはありません。
一瞬でも先生がいなくなったことの皆さんの孔を埋めれれば幸いです。
感想があれば励みになりますのでお書きください。
またアンケートだけでもいただけたら今後の参考になりますので入れてください。
よろしくお願いします